「投資は危険、貯金は安全」…ほんとにそう?

資産形成

― 円だけに頼る“一点張り”のリスクとは ―

はじめに

「卵を一つのカゴに盛るな」というのは、

「資産を一か所に集中させると危ないから、分けて持とう」という意味です。

「投資は危ないからやらない」「貯金が一番安心」

そう思っていませんか?実はこれ、筆者自身もかつて強く信じていた考えです。毎月のお給料を銀行口座に入れ、せっせと貯めていく。とにかく増やすより、減らさないことが大事。そう思って生きてきました。

でも、投資について学び、実際に始めてみてからわかったんです。

本当に“危ない”のは、投資をしていない状態だったのかもしれない、と。

なぜか?それは、自分のすべての資産を「円=日本円」にだけ預けていたからです。これは言うなれば、“卵を一つのカゴに盛っていた”状態。今回は、この「円だけの一点張り」がなぜリスクなのか、そしてどうすれば守りながら増やしていけるのかをお話しします。

貯金は“安全”ではなく、“変化しないだけ”だった?

私たち日本人は「貯金=安全」という感覚を強く持っています。確かに、銀行に預けたお金は減りません。元本保証がある。だからこそ安心感がありますよね。

でも、見落としてはいけないのが「お金の価値は時間とともに変わる」ということです。

たとえば、昔は500円でランチが食べられたのに、今では1000円近くかかる。これは物価(インフレ)の影響です。

つまり、銀行口座に100万円預けたままにしておいても、その「価値」はジワジワと目減りしていくのです。

しかも、今の日本の銀行の預金金利は上がったとはいえ0.2%程度。100万円預けて、1年後に利息はたった2000円。インフレ率が年2%なら、実質的に年間で約2万円分の価値が減ることになります。

「減らないから安全」ではなく、「減っていることに気づかない」だけ。これが、貯金だけに頼る最大のリスクなのです。

円だけで資産を持つことは“投資してない”のではなく“円に全力投資”しているということ

ここが、多くの人が見落としがちな重要ポイントです。

「自分は投資してない」と思っている方。実はすでに、あなたは日本円という資産に全額ベットしている投資家なんです。

・日本の財政赤字がどうなろうと

・日本の物価がどうなろうと

・円安が進もうと円高になろうと

すべての影響をダイレクトに受ける資産状態が「円100%」なのです。

これは、まさに「卵をひとつのカゴに盛っている」状態。もしカゴ(=円)の底が抜けたら?全部割れます。分散投資の基本は、「カゴを複数に分ける」こと。株、債券、外貨、金、暗号資産など、資産を複数の形で持つことで、ある一つが崩れても全体への影響を小さくすることができるのです。

そしてその第一歩が、「円以外の資産」を持つということ。これは怖いことではありません。むしろ、自分の大切なお金を守るための自然な行動なんです。

分散は守りであり、未来をつくる“攻め”でもある

投資を始めたばかりの頃、私も「怖い」と感じました。元本保証もないし、価格は上下するし、ニュースでは“暴落”なんて言葉が飛び交う。そんな世界に飛び込むなんて、無理だと思っていました。

でも、コツコツと少額の積立投資を続けてみてわかったのは、分散は“守りの手段”であると同時に、“未来を作る攻め”でもあるということです。

たとえば、NISAを使って、世界中の株式に分散投資ができるインデックスファンドを積み立てれば、日本だけに頼らない「地球全体に投資している」状態になります。

それはつまり、自分の将来を「一国の通貨」ではなく、「世界経済の成長」に賭けていることでもあります。

そしてこの戦略は、少額でも始められるのがポイント。月1,000円からでも、確実に「一歩踏み出している」ことに変わりはありません。

本当に危ないのは、“投資しないこと”だった

「投資は危険、貯金は安全」

この考え方に、まず疑問符を持ってほしいのです。

リスクを取らないことがリスクになる時代。

“何もしない”という選択が、実は一番危険だった…そう気づいたとき、私の行動は変わりました。

円だけに頼るのではなく、少しずつでも「分けて持つ」。それが、大切なお金を守る最善策であり、将来の自分を助ける手段になります。

投資は一部のお金持ちのものじゃない。

今日この瞬間から、あなたも“未来を守る資産のカゴ”を一つずつ増やしていきませんか?

最後までお読みいただきありがとうございます。

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